日本スープ協会では、「スープの日」である12月22日（いつも　フーフー）に先んじて、2021年12月21日（火）に「毎日のスープ食で、ココロも身体もホッとする。コロナ時代のストレスケア」をテーマにしたセミナーを開催いたしました。
藤江太郎会長からの挨拶後、第１部では、杏林大学名誉教授で医学博士の古賀良彦先生より、「コロナ時代のストレス対処法と食事〜スープで毎日おいしくストレスケア〜」をテーマにご講演いただきました。コロナ禍が長期化するなか、感染症への不安や環境変化はストレスにつながりやすく、自分自身や家族の心のケアが大切です。コロナ禍のストレスケアについて、精神科医としてのお立場から、研究データなどをもとにわかりやすく解説いただきました。
第２部では、スープ作家として活躍しながら、家族の朝食に毎朝スープを作り続けて約10年、3500日以上になる有賀薫先生から、「ストレス対策にも効果的な食材を生かした簡単アレンジスープレシピ」（計３品）として、市販スープを活用したアレンジレシピを紹介するとともに調理デモンストレーションを実施しました。

※スープの日：12月22日（いつもフーフー）

【セミナーの概要は、以下のとおりです。】

本日は12月のお忙しい中、日本スープ協会主催の「毎日のスープ食で、ココロも身体もホッとする。コロナ時代のストレスケア」セミナーにご参加頂きまして、誠にありがとうございます。
今年もスープの日である12月22日「いつもフーフー（22）」に先駆けてとなりますが、昨年と同様、WITHコロナの新生活様式にあわせてオンライン開催というチャレンジを致しております。

ところで、みなさん、日本は日増しに寒さが増して参りました。
今年は昨年に続き、2年連続でのラニーニャ現象が発生していると言われており、気温がいまよりも一段と寒くなる可能性が高いそうですので、体調管理にはより一層気を付けていきましょう。

また、そんな寒い日には、是非スープを召し上がって頂ければと思います。スープは野菜やお肉の栄養が溶け込んでいるだけでなく、とろみもあって体温上昇を持続させるという研究結果もございます。みなさまには、体だけでなく心も温まっていただき、日々の健康増進に取り組んでいただければと思っております。

先程、司会の方からご紹介がありましたが、本日は古賀 良彦先生によるストレスケアをテーマとしたご講演、並びに有賀薫先生によるアレンジスープレシピのデモンストレーションがございます。是非、学びを深めていただき、皆さまの日々の生活に取り入れていただければと思います。

日本スープ協会と致しましては、スープを通じて本日ご参加いただいている皆様方のおいしくて楽しい、また健康的な食生活に少しでも貢献できるよう、本日のセミナーを準備させていただきました。どうぞゆったりとリラックスしてご参加いただければと思います。

日本スープ協会ではこれからも皆さまのお役に立てる楽しいイベントを開催していく予定です。

今後ともご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
本日は、ご参加誠にありがとうございます。

コロナ禍で、これまで以上にストレスへの対処法が注目されている。特に今回は食事によるストレス対処法について紹介。

ストレスを生じさせる要因「ストレッサー」は、日常の中に様々な形で存在。
ストレスは、ストレッサーにより生じる心のゆがみと体の不調のこと。無意識のうちに毎日少しずつ蓄積する。

ストレスの症状としては、からだの症状とこころの症状がある。自律神経やホルモンが、心のバランスを保つ働きをしている。

コロナそのものをなくすのは難しいが、コロナにより心のゆがみや体の症状が生じたときに、改善することは可能。自分でできるストレス対処法には３つの「R」がある。

① Relaxation（休養）…自律神経を整えること。 ② Recreation（娯楽）…自分から積極的に楽しいことをすることで、ストレスが続くことによる、心のゆがみや体の不調をもとに戻す。ストレスを吹き飛ばすために最も大事。 ③ Rest（休息）…睡眠。日本人は、つい最近韓国人を上回り、世界で最も睡眠時間が少ない。リラックスして眠るために、寝る環境を整えることも大事。 ３つのRに加え、Refreshment（元気回復、軽食）も大切。スープ食は、気軽に楽しめる食事として有効。

α波が出ている状態は、心と体のバランスが良く、リラックスした状態。

脳の実験の図において、赤く染まっているのがα波が良く出ている部分。脳と体がバランスよく働いていることを示す。

ストレスケアとして、ストレッサーの存在を一瞬忘れられるような、楽しい時間を作ることが大事。
　食事は、＜作る・五感で愛でる・コミュニケーションを促す＞といった３つのプロセスで、楽しむことが出来る。

朝は1日の中で体温が最も低い時間。実験により、温かいスープを飲むことで足先の温度が最大2℃、身体の深部は約0.2℃上がることが分かっている。

実験で、朝食を毎日食べる子どもは成績が良いこと、体温の高い子供は体温が低い子供に比べ、通学意欲が高い傾向があることが示されている。

温かいスープ（65℃）を飲む実験では、水（24℃）を飲んだ時と比較して、脳にα波が多く見られた。

（まとめ）朝スープは、体の働きを無理なく活性化するとともに、脳の機能を整えることができ、心と身体のストレスケアに効果的。

ストレスに効果的とされる食材と栄養素の例

① ごまとナッツ入りのかぼちゃポタージュ

② 鮭とブロッコリーのビスク風スープ

③ にんじんと鶏肉、みかんのスープ